住宅ローン残債あり売却できるか
2026年04月10日
住宅ローンが残っていても家は売れるのか
―仕組み・現実・判断基準まで、実務から解説―
住宅ローンが残っていても、不動産は売却できます。
ただし条件は明確です。
売却の決済時に、ローンを完済できること
この一点がすべての分岐になります。
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「売れないと思っている人」が多い理由
「ローンが残っている=まだ自分のものではない」という感覚は自然です。
実際、契約上も金融機関の関与は強く、
物件には抵当権が設定されているため、完全な自由売却はできません。
ただ、この認識がそのまま
👉「売却できない」
という誤解につながっています。
現実は逆で、
住宅売却の多くはローン残債がある状態で行われています。
制度の本質:抵当権と売却の関係
ここを理解すると、判断が一気にクリアになります。
住宅ローンを組むと、金融機関は対象不動産に対して
👉**抵当権(担保権)**を設定します。
これは法律上、債務不履行時に物件を処分できる権利です。
したがって
👉抵当権が残っている状態では、そのまま所有権を移転できない
ではどうするか。
実務で行われている「同時決済」という仕組み
不動産売却では、以下が同時に行われます。
買主が売買代金を支払う
・売主がその資金でローンを完済する
・金融機関が抵当権抹消を承諾する
・司法書士が抹消登記と所有権移転を同時申請する
すべて「同時」に処理される
この仕組みがあるからこそ
ローンが残っていても売却が成立する
わけです。
実務での分岐は「価格と残債の関係」だけ
売却の可否は、実務上ほぼ“この一点”で決まります。
感覚や相場観ではなく、
・残債(いくら借りているか)
・売却価格(実際に売れる金額)
この差額だけが現実です。
さらに重要なのは、
ここで使う「価格」は
❌ 査定額ではない
“実際に売れる価格(成約想定価格)”で判断すること
なぜなら、実務では
査定額と成約価格に
5〜15%のズレが出るのは普通だからです。
つまり
査定でギリギリプラス
→ 実際はオーバーローンになる可能性あり
この誤認が一番多い失敗です。
アンダーローン
売却価格が残債を上回る状態
この場合は
・完済可能
・抵当権抹消可能
・取引は通常通り進行
👉最も問題がないケース
イーブン(均衡)
売却価格と残債がほぼ同額
この場合も売却は可能ですが、
実務ではここに落とし穴があります。
👉売却費用の存在
仲介手数料や諸費用を含めると、
実際には数十万~数百万円の差が生まれます。
オーバーローン
売却価格が残債を下回る状態
この場合は
・そのままでは売却不可
なぜなら
・完済できない=抵当権が外せない
ためです。
では、オーバーローンはどう処理するのか
ここからは、実務としての判断と選択になります。
オーバーローンの本質はシンプルです。
売却代金だけではローンを完済できない状態です。
この時点で重要なのは
「売るかどうか」ではなく
**「どう完済するか」**に切り替わります。
対応方法は大きく3つです。
① 自己資金で補填
不足分を現金で埋めて完済する方法です。
最も確実で、取引もスムーズに進みます。
② 住み替えローンを利用
不足分を新しい住宅ローンに組み込む方法です。
ただし、年収・返済比率・信用情報などの審査が厳しく、
誰でも使える手段ではありません。
③ 任意売却
返済が難しい場合に、金融機関と合意して売却する方法です。
競売を避けつつ、市場価格に近い条件で売却できる可能性があります。
ただし、信用情報への影響は避けられません。
実務での判断基準
最終的に見るべきはこの3つです。
・不足額はいくらか
・手元資金で補填できるか
・期限はあるか(いつまでに売る必要があるか)
この3点で、選択肢はほぼ決まります。
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実務で最も多い判断ミス
売却の相談で多いのは、制度ではなく“認識のズレ”です。
① 価格の認識ミス
査定額はあくまで参考であり、実際の成約価格とは別物です。
需給によっては、5〜15%の乖離が生じることも珍しくありません。
② 費用の見落とし
売却には必ずコストが発生します。
(仲介手数料・抵当権抹消費用・印紙税・引越し費用など)
総額で売却価格の5〜8%程度になるケースが一般的です。
この計算を外すと、完済できる前提は簡単に崩れます。
2026年の市場で起きている変化
現在の不動産市場は、数年前と明確に違います。
・金利は上昇傾向
・購入希望者は慎重化
・売却物件は増加傾向
この3点により
👉売却に時間がかかる構造に変わりつつある
ここで重要になる「売却戦略」
今までは
👉「高く売る」ことが優先されやすかった
しかし現在は
👉**「売れる価格で、適切なタイミングで売る」**
これが現実的な戦略です。
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売却の意思決定は複雑に見えますが、
実務では非常にシンプルです。
・残債(いくら残っているか)
・市場価格(現実的にいくらで売れるか)
・期限(いつまでに売る必要があるか)
👉この3点でほぼ結論が出ます
判断は感覚ではなく、数字で決める
ここまで読んでいる時点で、
・売れるのか不安
・損をしたくない
・判断を間違えたくない
このどれかを感じているはずです。
ただ、不動産は感覚で判断すると失敗します。
答えはシンプルで、数字を見れば必ず出ます。
確認すべきはこの2つだけです。
・今の物件はいくらで売れるのか
・ローンとの差額はいくらか
この2つが分かれば、
売却できるかどうか、どう進めるべきかは明確になります。
住宅ローン残債があっても家は売れる?|売却前に知るべきQ&A
Q1. 住宅ローンが残っていても、不動産は売却できるのですか?
A. 結論から言うと、住宅ローンが残っていても不動産売却は可能です。実際の不動産売却でも、多くはローン残債がある状態で行われています。重要なのは、「売却時にローンを完済できるか」です。売却決済時には、買主から受け取った売買代金を使ってローンを完済し、金融機関が抵当権抹消を承諾します。不動産売却では、「ローンが残っている=売れない」ではなく、「完済できるかどうか」が判断基準になります。
Q2. 「抵当権」があると、なぜそのまま売却できないのですか?
A. 住宅ローンを組むと、金融機関は不動産に「抵当権」を設定します。これは、返済できなくなった場合に金融機関が不動産を処分できる権利です。そのため、抵当権が残ったままでは、原則として自由に所有権移転できません。ただし、実務では「同時決済」という仕組みを使い、売買代金でローン完済→抵当権抹消→所有権移転を同時に行います。この流れがあるからこそ、住宅ローン残債があっても不動産売却が成立します。
Q3. 不動産売却で、一番重要な数字は何ですか?
A. 最重要なのは、「残債」と「実際に売れる価格」の差額です。ここで注意するべきなのは、「査定額」と「成約価格」は違うという点です。実務では、査定額と実際の成約価格に5〜15%前後の差が出るケースも珍しくありません。例えば、「査定ではギリギリ完済できる」と思っていても、実際の売却価格ではオーバーローンになるケースがあります。不動産売却では、「希望価格」ではなく、「現実的な成約想定価格」で判断することが重要です。
Q4. オーバーローンの場合は、もう売却できないのですか?
A. そのままでは難しいですが、方法はあります。オーバーローンとは、「売却価格がローン残債を下回る状態」です。この場合、不足分をどう補うかがポイントになります。主な方法は、「自己資金で補填」「住み替えローン利用」「任意売却」の3つです。特に最近は、金利上昇や売却期間長期化もあるため、「いつか売れるだろう」で放置すると状況が悪化するケースもあります。不動産売却では、「売れるか」ではなく、「どう完済するか」に考え方を切り替えることが重要です。
Q5. 2026年の不動産市場で、今気をつけるべきことは何ですか?
A. 現在は、「高く出せば売れる市場」ではなくなっています。2026年は、金利上昇、購入希望者の慎重化、売却物件増加という流れがあり、売却期間が長引きやすい市場へ変化しています。そのため、今は「高く売る」より、「現実的な価格で、適切なタイミングで売る」ことが重要になっています。不動産売却では、「いつ売るか」だけでなく、「市場に合わせてどう売るか」が結果を大きく左右します。
住宅ローン残債があっても、“今の状況を正しく整理できる人”ほど、不動産売却で後悔しない。
不動産の売却は、
👉**「いつ売るか」より「どう売るか」で結果が変わります。**
迷っている方は、まず現状を整理するところから始めてみてください。
住まいは、知らないまま決めるものではなく、理解したうえで選ぶものです。
その違いが、未来の後悔を減らします。
株式会社Courageは、
条件だけでなく、街の空気やこれからの時間まで含めて考えます。
街と人が重なり合うとき、そこに暮らしが生まれます。
まずは、現在の不動産の売却相場を把握し、
売却か保有かの判断材料にしてみてください。
株式会社Courage公式ブログ
『College Chronicle』Courage不動産のホンネと裏話
Courage猫神話(キャラクター紹介)はこちら
https://www.corporation-courage.co.jp/CourageCatMythology/
次回テーマ
『査定後にやるべき行動』
2026年4月14日 配信予定
どうぞお楽しみに。
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※本記事内の価格・期間・コスト等の数値は参考例であり、実際の条件は物件ごとに異なります。
