事故物件の売却
2026年08月11日
事故物件は売却できる?
告知義務・価格への影響・売り方を不動産会社が整理
「事故物件になってしまったら、もう売れないのでは?」
所有している不動産で人が亡くなった場合、売却を考えるときに最初に気になるのが、この問題ではないでしょうか。
結論からいうと、いわゆる事故物件であっても売却することは可能です。
ただし、通常の不動産売却とまったく同じように考えるのではなく、「何が起きたのか」「買主への告知が必要なのか」「価格にどの程度影響する可能性があるのか」「仲介と買取のどちらが適しているのか」を順番に整理することが重要です。
College Chronicleでは、事故物件だからといって最初から「安くしないと売れない」と決めつけるのではなく、事実関係を整理したうえで売却方法を考えていきます。
※この記事は2026年8月1日時点で確認できる国土交通省の公表資料等をもとに整理しています。
そもそも「事故物件」とは?
一般的に「事故物件」という言葉は、自殺や他殺など、人の死に関係する事情によって買主が心理的な抵抗を感じる可能性がある不動産について使われています。
ただし、「人が亡くなった不動産=すべて同じ扱い」ではありません。
国土交通省は2021年10月8日に「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」を公表しています。
このガイドラインでは、対象不動産で発生した自然死や日常生活の中での不慮の死については、原則として宅地建物取引業者が取引相手に告げなくてもよいと整理されています。
つまり、大切なのは「人が亡くなったかどうか」だけではありません。
死因、発生場所、発見までの状況、特殊清掃の有無などを確認し、個別に整理する必要があります。
事故物件を売却するときに重要なのは「告知義務」
事故物件の売却で特に注意したいのが、買主に何を伝える必要があるのかという問題です。
国土交通省のガイドラインでは、宅地建物取引業者が媒介を行う場合、売主に告知書などへの記載を求めることにより、通常の情報収集としての調査義務を果たしたものとする考え方が示されています。
そのため売主側では、知っている事実を最初から不動産会社へ正確に伝えることが重要です。
「言わなければ分からないだろう」と自己判断してしまうのは避けた方がよいでしょう。
特に買主から人の死に関する事案の有無を質問された場合には注意が必要です。
国土交通省のガイドラインでは、死因や経過期間にかかわらず、買主・借主から事案の有無について問われた場合などには告げる必要があるとされています。
売却を始める前に、まず不動産会社へ事実関係を伝え、「何を、どの段階で、どのように説明するのか」を整理しておくことが大切です。
自分の場合、告知が必要なのか分からない方へ
「自然死だったけれど発見まで時間がかかった」
「特殊清掃をしている場合はどうなる?」
「何年も前の出来事でも説明が必要?」
事故物件の告知は、「何年前だから大丈夫」「この死因なら必ず告知が必要」といった一つの条件だけで判断できない場合があります。
株式会社Courageでは、まず確認できている事実を整理したうえで、売却をどのように進めるか一緒に考えます。
まだ売却すると決めていない段階でも構いません。
【事故物件の売却について相談する】
「3年経てば告知しなくていい」は売買ではありません
ここは非常に間違えやすいポイントです。
「事故から3年経過すれば告知しなくてよい」
という情報を見たことがある方もいるかもしれません。
しかし、国土交通省ガイドラインに示されている「概ね3年」という基準は、一定の賃貸借取引についての考え方です。
売買取引について一律に「3年経過すれば告知不要」という基準が設定されているわけではありません。
事故物件を売却するときは、ネット上の「○年経てば大丈夫」という情報だけで判断せず、個別の事情を確認する必要があります。
事故物件だから価格が一律に○%下がるわけではない
次に気になるのが売却価格です。
「事故物件なら30%安くなる」
「半額にしないと売れない」
こうした数字だけを見て判断するのは注意が必要です。
事故物件の価格への影響は一律ではありません。
同じ人の死に関係する不動産でも、死因、発生からの期間、特殊清掃の有無、物件そのものの条件、立地や需要などによって買主の受け止め方は変わります。
そのため、「事故物件だから相場から○%引く」という単純な査定ではなく、まず通常の不動産としての価格を整理し、そのうえで個別事情が市場性にどの程度影響するのかを検討する方が現実的です。
価格を最初から必要以上に下げてしまえば、売主自身が売却条件を悪くしてしまう可能性もあります。
反対に、通常物件とまったく同じ条件で売り出して長期間売れなければ、結果的に値下げを繰り返すことになる可能性もあります。
重要なのは「事故物件だから安くする」ことではなく、「市場がどう評価する可能性があるのか」を整理することです。
事故物件の売却方法は「仲介」と「買取」を比較する
事故物件を売却するとき、「事故物件だから買取業者に売るしかない」と考える必要はありません。
売却方法は大きく分けると、不動産会社が買主を探す**「仲介」と、不動産会社などが直接購入する「買取」**があります。
どちらが適しているかは、事故物件かどうかだけでは決まりません。売却価格をどこまで重視するのか、いつまでに売却したいのか、物件の状態や人の死に関する事情を市場がどう受け止める可能性があるのかを整理して比較することが重要です。
仲介で売却する|価格を重視しながら市場で買主を探す
仲介とは、不動産会社へ売却を依頼し、広告や不動産流通の仕組みなどを利用して買主を探す一般的な売却方法です。
事故物件であっても、条件が合えば一般の買主が購入を検討する可能性があります。そのため、「事故物件=仲介では売れない」と最初から判断する必要はありません。
仲介の大きな特徴は、実際の市場に物件を出して買主を探せることです。
まず通常の不動産として、立地、築年数、間取り、面積、建物の状態、周辺の取引状況などから価格を査定します。そのうえで、人の死に関する事情が買主の判断や市場性にどの程度影響する可能性があるのかを考え、売出価格を検討します。
一方で、人の死に関する事情への受け止め方は買主によって異なります。物件そのものを気に入っても、告知内容を確認した段階で購入を見送る人がいる可能性もあるため、通常の物件と比較して買主候補が限定されたり、売却までに時間がかかったりすることがあります。
そのため仲介は、売却期限にある程度余裕があり、できるだけ価格を重視して売却したい場合に検討しやすい方法です。
ただし、売れないからと短期間で何度も値下げするのではなく、問い合わせ数、内覧数、購入検討者の反応などを確認しながら、価格と販売方法を見直していくことが重要です。
買取で売却する|売却までの期間や確実性を重視する
買取とは、不動産会社や不動産買取会社が買主となり、物件を直接購入する方法です。
仲介のように一般の買主を探すことを前提としないため、早めに売却したい場合や、販売活動を長期間続けたくない場合には比較しておきたい選択肢です。
事故物件の場合でも、買取会社が物件の状態、人の死に関する事情、再販売の可能性、リフォームや特殊清掃の状況などを確認したうえで買取価格を提示することがあります。
ただし、仲介で市場の買主へ売却する場合と、買取会社へ直接売却する場合では価格の決まり方が異なります。
買取会社は購入後の再販売や保有などを前提として価格を判断するため、仲介で成約する可能性のある価格と買取価格が同じになるとは限りません。
したがって、「早く売れるから買取」「高く売りたいから仲介」と単純に決めるのではなく、実際の査定価格と売却条件を確認して比較することが大切です。
「仲介→買取」という順番も検討できる
売却を急いでいないのであれば、最初からどちらか一方に決める必要もありません。
例えば、まず仲介で一定期間販売して市場の反応を確認し、希望する条件での売却が難しい場合に買取を検討する方法もあります。
反対に、相続、住み替え、資金計画などの事情から売却期限が決まっている場合には、仲介だけでなく最初から買取価格も確認しておくことで、**「いつまで仲介を続けるのか」「どの条件になったら買取へ切り替えるのか」**という判断基準を持ちやすくなります。
事故物件の売却で重要なのは、売却方法を先に決めることではありません。
通常の査定価格を確認する → 告知内容を整理する → 市場への影響を検討する → 仲介と買取の条件を比較する。
この順番で考えることで、「事故物件だから買取しかない」「とにかく値下げしなければ売れない」といった一律の判断を避けやすくなります。
事故物件を売却する前に整理しておきたいこと
事故物件の売却を相談する前に、分かる範囲で事実関係を整理しておくと、その後の告知内容や査定、売却方法を検討しやすくなります。
まず確認しておきたいのは、いつ・どこで発生したのか、死因について把握している範囲、発見までの状況、特殊清掃やリフォームを行ったか、関係する資料が残っているかといった情報です。
特に特殊清掃やリフォームを行っている場合は、施工時期や内容が分かる見積書、請求書などが残っていないか確認しておくと、その後の整理に役立ちます。
ただし、すべてを自分で調べて確定させる必要はありません。
大切なのは、
「確認できていること」と「確認できないこと」を分けること。
分からないことを推測したり、「昔のことだから大丈夫だろう」と自己判断したりせず、確認できている事実をそのまま不動産会社へ伝えることが重要です。
不動産会社はその情報をもとに、告知についての考え方を整理し、通常の不動産としての査定、事故に関する事情が市場へ与える可能性のある影響、仲介と買取のどちらが適しているかなどを検討していきます。
事故物件の売却は、価格を決める前に事実関係を整理する。
この順番で進めることで、必要以上の値下げや告知についての自己判断を避けやすくなります。
事故物件の売却で避けたい3つの判断
1.事故物件だから売れないと決めつける
人の死に関係する事情があっても、売却自体ができなくなるわけではありません。
まず物件そのものの価値と、人の死に関する事情による市場への影響を分けて考える必要があります。
2.最初から大幅に価格を下げる
心理的な影響は案件ごとに異なります。
根拠なく大幅に価格を下げるのではなく、通常の査定価格、市場性、個別事情による影響を分けて整理することが重要です。
3.告知について自己判断する
特に注意したいのが、「昔のことだから言わなくても大丈夫だろう」と売主だけで判断することです。
売却前の段階で不動産会社へ事情を伝え、告知内容を整理しておく方が適切です。
事故物件を売却するときの基本的な流れ
事故物件の売却は、最初に値段を決めるのではなく、事実確認から始めます。
事実関係を整理する
↓
告知が必要となる内容を確認する
↓
通常の不動産として査定する
↓
個別事情による市場への影響を検討する
↓
仲介と買取を比較する
↓
売却方法と価格を決める
↓
販売を開始する
この順番で考えることで、「事故物件だからとにかく安く売る」という判断を避けやすくなります。
事故物件の売却は「いくらで売るか」の前に、状況整理から
事故物件の売却では、「売れる・売れない」「何%安くなる」と最初から決めつける必要はありません。
まず「何が起きたのか」を整理する。
次に「何を告知する必要があるのか」を確認する。
そのうえで通常の不動産としての価値を査定し、個別事情による市場への影響を検討する。
最後に仲介と買取を比較して、自分に合った売却方法を判断する。
この順番です。
「事故物件だから売れない」
「何年も前だから説明しなくていい」
「相場より○%下げれば売れる」
こうした一律の判断ではなく、一つずつ条件を整理していくことが事故物件の売却では特に重要です。
「これって事故物件?」「売るならどうなる?」からご相談ください
株式会社Courageでは、事故物件だからといって最初から買取や値下げを前提にするのではなく、まず物件の状況を確認し、売却方法を整理します。
「告知が必要なのか分からない」
「事故から時間が経っているけれど売却できる?」
「仲介と買取、どちらがいい?」
「まだ売ると決めていないけれど価格を知りたい」
そんな段階からでもご相談いただけます。
売るかどうかを決める前に、まず状況を整理する。
事故物件の売却で迷っている方は、株式会社Courageへお気軽にご相談ください。
事故物件の売却でよくある疑問|告知義務・売却価格・仲介と買取をQ&Aで整理
Q1. 事故物件でも売却できますか?
A. はい。事故物件と呼ばれる不動産でも売却することは可能です。 「人が亡くなった物件だから売れない」と最初から決めつける必要はありません。重要なのは、何が起きたのか、買主へ何を伝える必要があるのか、その事情が売却価格や買主の判断にどの程度影響する可能性があるのかを分けて考えることです。同じ人の死に関係する不動産でも、死因、発生場所、発見までの状況、特殊清掃の有無などによって事情は異なります。そのため、事故物件という理由だけで売却を諦めたり、最初から大幅な値下げをしたりするのではなく、まず確認できている事実を整理してから売却方法を検討することが大切です。
Q2. 事故から3年経過すれば、売却するときに告知しなくてもいいですか?
A. いいえ。売買取引について「3年経過すれば一律に告知不要」という基準はありません。 注意点として整理されていますが、国土交通省ガイドラインで示される「概ね3年」という考え方は一定の賃貸借取引に関するものであり、売買取引にそのまま当てはめることはできません。そのため「もう5年前だから大丈夫」「10年以上前なら説明しなくていい」と年数だけで判断するのは適切ではありません。また、買主から人の死に関する事案の有無について質問された場合などには、死因や経過期間にかかわらず告げる必要があるとされています。売主自身で告知の要否を決めず、把握している事実を不動産会社へ伝えたうえで整理することが重要です。
Q3. 事故物件は相場より何%くらい安くなりますか?
A. 「事故物件だから相場より何%下がる」という一律の基準はありません。 「30%安くなる」「半額にしないと売れない」といった数字だけで価格を決めるのは注意が必要です。実際の価格への影響は、死因、発生からの期間、特殊清掃の有無だけではなく、物件自体の立地、築年数、間取り、面積、建物の状態、需要などによっても変わります。実務では、まず事故に関する事情をいったん切り分けて通常の不動産としての査定価格を整理し、その後に個別事情が市場性へどの程度影響する可能性があるのかを検討する方が現実的です。最初から必要以上に値下げすると売主自身が売却条件を悪くする可能性がある一方、通常物件とまったく同じ条件で長期間売れなければ値下げを繰り返すことになる可能性もあります。重要なのは「何%下げるか」ではなく「市場からどう評価される可能性があるか」です。
Q4. 事故物件は仲介と買取のどちらで売却するのがいいですか?
A. どちらが適しているかは、事故物件かどうかだけでは決まりません。価格、売却期限、物件の状態などを整理して比較します。 仲介は、不動産会社を通じて市場で買主を探す方法で、売却期限にある程度余裕があり、できるだけ価格を重視したい場合に検討しやすい方法です。一方の買取は、不動産会社や買取会社が直接購入する方法で、一般の買主を探すことを前提としないため、早めに売却したい場合や長期間の販売活動を避けたい場合に比較しておきたい選択肢です。ただし「仲介なら必ず高い」「買取なら必ず早い」という言葉だけで決めるのではなく、実際の査定価格と売却条件を比較することが重要です。売却を急いでいなければ、まず仲介で市場の反応を確認し、希望条件での売却が難しい場合に買取を検討する方法もあります。
Q5. 事故物件を売却したい場合、最初に何を準備すればいいですか?
A. 最初に価格を決めるのではなく、分かる範囲で事実関係を整理することから始めます。 確認しておきたいのは、いつ、どこで発生したのか、把握している範囲での死因、発見までの状況、特殊清掃やリフォームを行ったか、関連する資料が残っているかといった情報です。特殊清掃やリフォームを行っている場合には、施工時期や内容が確認できる見積書や請求書などが残っていないか確認しておくと、その後の整理に役立ちます。ただし、売主がすべてを自分で調査して確定させる必要はありません。「確認できていること」と「確認できないこと」を分け、分からない部分を推測せず、そのまま不動産会社へ伝えることが重要です。その情報をもとに告知内容、通常の査定価格、市場への影響、仲介と買取の選択肢を順番に整理していきます。
事故物件の売却で迷ったら、告知・価格・売り方を整理してから判断する
住まいは、知らないまま決めるものではなく、理解したうえで選ぶものです。
その違いが、未来の後悔を減らします。
株式会社Courageは、
条件だけでなく、街の空気やこれからの時間まで含めて考えます。
街と人が重なり合うとき、そこに暮らしが生まれます。
事故物件の売却は、最初から「売れない」「安くするしかない」と決めるものではありません。
まず事実関係を整理し、告知内容を確認する。そのうえで通常の不動産として査定し、仲介と買取を比較することが大切です。
株式会社Courageでは、まだ売却すると決めていない段階からでも、状況を整理しながら売却方法を一緒に考えます。
まずは、現在の不動産の売却相場を把握し、
売却か保有かの判断材料にしてみてください。
株式会社Courage公式ブログ
『College Chronicle』
Courage不動産のホンネと裏話
Courage猫神話(キャラクター紹介)はこちら
https://www.corporation-courage.co.jp/CourageCatMythology/
次回テーマ
『狭小住宅の売却』
2026年8月14日 配信予定
どうぞお楽しみに。
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私たちの日々の考察は、こちらから。
関東一円対応。株式会社Courageは、
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※本記事内の価格・期間・コスト等の数値は参考例であり、実際の条件は物件ごとに異なります。
