営業マンで変わる?
2026年09月22日
不動産は営業マンで変わる?
売却・購入・賃貸で差が出るポイントを整理
「同じ物件なら、どの不動産会社、どの営業マンに頼んでも同じでは?」不動産を売るとき、買うとき、借りるときに、一度は考えたことがあるかもしれません。結論から整理すると、不動産そのものや法律上のルールが営業担当者によって変わるわけではありません。しかし、情報の集め方、物件の調査、説明の分かりやすさ、価格や条件の考え方、交渉、契約までの進行管理には担当者によって差が出る可能性があります。つまり、「何を買うか」「何を売るか」だけではなく、「誰と整理しながら進めるか」も不動産取引では無視できない要素です。今回は、「営業マンで何が変わり、何が変わらないのか」を売却・購入・賃貸に分けて整理します。
まず整理したい「変わらないもの」と「変わるもの」
最初に区別しておきたいのは、不動産会社の営業担当者が自由にすべてを決めているわけではないということです。宅地建物取引業を営むには免許が必要であり、契約前の重要事項説明など、宅地建物取引業法によってルールが定められている業務があります。重要事項説明については宅地建物取引士が行うことが求められているため、法令上必要な説明を省略してよい営業担当者がいるわけではありません。一方で、その物件をどのように調べるのか、何を先に確認するのか、顧客の希望をどこまで整理するのか、確認した情報をどのような言葉で説明するのかといった実務の進め方には違いがあります。ここが「営業担当者で変わる」と考えるべき部分です。
売却では「査定額が高い営業マン」が良いとは限らない
不動産売却では、複数の不動産会社へ査定を依頼すると金額が異なることがあります。ここで重要なのは、最も高い査定額を提示した担当者を選べば高く売れる、と単純には判断できないことです。宅地建物取引業者が売買価格や評価額について意見を述べる場合、その根拠を明らかにすることが宅地建物取引業法で定められています。見るべきなのは査定額そのものだけではなく、「なぜこの金額なのか」「どの成約事例と比較したのか」「売出価格と成約を想定する価格をどう考えているのか」「問い合わせが少なかった場合、いつ販売方法を見直すのか」といった説明です。売却では、査定はゴールではありません。媒介契約後に広告、レインズへの登録、問い合わせ対応、内見調整、購入申込みへの対応、条件交渉、契約、決済へと進んでいきます。専属専任媒介契約と専任媒介契約ではレインズへの登録期限や業務報告の頻度も定められており、専属専任媒介では原則1週間に1回以上、専任媒介では2週間に1回以上の報告が必要です。同じ制度を利用していても、問い合わせがなかった理由を整理して次の提案まで行う担当者と、単に「反響がありませんでした」と伝える担当者では、売主が得られる判断材料に差が出ます。だからこそ、売却では「いくらと言ったか」だけではなく「その数字をどう説明し、その後どう動くのか」を確認することが大切です。
売却価格だけでなく、売り方まで整理したい方へ
査定額を見るだけでは、売却方法まで判断できません。
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購入では「物件を見つける」だけが営業担当者の仕事ではない
購入の場合、インターネットで自分から物件を探せる時代になりました。しかし実際の不動産購入では、価格、権利関係、道路、法令上の制限、管理状況、契約条件、住宅ローンなど確認する内容が多岐にわたります。ここでも担当者による違いが表れます。たとえば「この物件が欲しい」という相談に対して、すぐ購入を勧めるのか、それとも購入目的、資金計画、将来の住み替え、希望条件まで確認してから判断材料を整理するのか。同じ物件を見ていても、確認する視点が違えば購入前に把握できる情報も変わります。ただし、営業担当者にすべてを任せればよいという意味でもありません。買主自身が現地を確認し、疑問点について説明を求めることも重要です。良い担当者を探すことと、自分自身で確認することは、どちらか一方ではなく両方が必要です。
賃貸でも担当者によって「探し方」は変わる
賃貸では、同じ物件を複数の不動産会社が掲載していることがあり、「どこに問い合わせても同じ」と感じやすい分野です。物件そのものが同じであれば、間取りや家賃、所在地といった基本条件まで担当者によって変わるわけではありません。しかし、お部屋探しでは希望条件の整理が重要です。家賃だけを聞くのか、初期費用まで確認するのか、通勤時間を優先するのか、広さを優先するのか、入居希望日から逆算するのか、審査条件を先に確認する必要があるのか。ペット、勤務形態、転職直後、急ぎの入居など、条件によって確認する順番も変わります。最初のヒアリングが十分でなければ、条件に合わない物件を何件見ても決められないことがあります。反対に、「絶対に必要な条件」「できれば欲しい条件」「なくても困らない条件」を整理できれば候補を絞りやすくなります。賃貸で営業担当者の違いを見るなら、紹介件数だけではなく、自分の条件がきちんと整理されているかを見ることも一つの方法です。
営業担当者による差が出やすい5つの場面
担当者による違いが表れやすいのは、ヒアリング、調査、説明、提案、進行管理です。ヒアリングでは、物件を勧める前に目的、希望、予算、期限、優先順位を確認できているか。調査では、必要な情報を確認し、不明なことを曖昧なまま進めていないか。説明では、専門用語を並べるのではなく、「何が問題で、何を確認すれば判断できるのか」まで伝えられているか。提案では、一つの結論へ誘導するのではなく、複数の選択肢とそれぞれのメリット、注意点を整理できているか。進行管理では、申込み、審査、契約、ローン、決済、引渡しなど、次に何をするのかが明確になっているか。不動産取引は一度の説明だけで完了するものではないため、相談から契約、引渡しまで複数の手続きをつないでいく場面で担当者の実務力が表れやすくなります。
「話しやすい」だけで決めず、説明の中身を見る
営業担当者との相性も、不動産相談を進めるうえでは無視できません。ただし、「感じが良かった」「話しやすかった」だけで判断するのも注意が必要です。見るべきなのは、その担当者が何を確認し、何を根拠に話しているのかです。分からないことを「確認します」と言えるか、メリットだけでなく注意点も説明するか、質問に対して結論だけではなく理由を示しているか、数字を出すときに根拠を説明できるか、急いで契約させようとせず判断材料を整理しているか。担当者個人だけを見るのではなく、不動産会社そのものについて確認することも必要です。
何を確認すればいいのか分からないときは
売却・購入・賃貸は、最初から答えを決める必要はありません。
現在の状況、希望条件、気になっていることを整理するところから始められます。
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担当者を比較するときは「答え」より「理由」を見る
複数の不動産会社へ相談すると、営業担当者によって答えが違うことがあります。それだけで、どちらかが間違っているとは限りません。たとえば売却価格であれば、比較する成約事例、物件の評価方法、販売期間の考え方によって提案が変わることがあります。購入であれば、予算を優先するのか、将来の住み替えまで考えるのかによって提案する物件が変わります。賃貸でも、初期費用を優先するのか、毎月の家賃を優先するのかによって候補は変わります。だからこそ、比較するときは「A社は3,500万円、B社は3,800万円だった」のように結論だけを並べるのではなく、「なぜその答えになったのか」を聞いてみることが重要です。理由を確認すると、自分が何を優先したいのかも整理しやすくなります。
こんな営業担当者なら一度確認してみる
営業担当者を一度の会話だけで完全に見極めることはできません。それでも、質問した内容に対して分からないことを曖昧に答えていないか、価格や費用について数字の根拠を説明しているか、メリットだけでなく注意点も伝えているか、こちらの希望を聞く前に結論を押しつけていないか、契約を急がせる理由が具体的か、次に何をするのか説明があるか、契約書や重要事項説明について質問できる時間が確保されているか、といったポイントは確認できます。「良い営業マン」という曖昧な言葉で考えるより、自分が判断するための情報を整理してくれるかどうかを見る方が分かりやすくなります。
営業マンで変わるのは、不動産ではなく「判断までの過程」
「不動産は営業マンで変わる?」という問いを整理すると、同じ土地や建物が担当者によって別の不動産になるわけではありません。宅地建物取引業法や重要事項説明などの制度も担当者ごとに変わるものではありません。一方で、その不動産について何を調べ、どう説明し、どの選択肢を示し、どのように契約まで進めるのかには違いが生まれます。売却なら査定額だけを見るのではなく、その根拠と販売方法を見る。購入なら紹介された物件数だけではなく、確認した情報と説明を見る。賃貸なら紹介件数だけではなく、自分の条件が整理されているかを見る。大切なのは、「この営業マンを信じるべきか」と感覚だけで決めることではなく、自分が判断するために必要な材料がきちんと整理されているかを確認することです。
まずは状況を整理するところから
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「何を聞けばいいのか分からない」という段階から、必要な情報を一つずつ整理します。
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不動産は営業マンで変わる?売却・購入・賃貸で確認したい5つのQ&A
Q1. 同じ物件なら、どの不動産会社や営業マンに頼んでも同じですか?
A. 同じ土地や建物が営業担当者によって別の不動産になるわけではなく、法律や契約上のルールも担当者ごとに変わるものではありません。しかし、物件をどう調査するか、何を確認するか、どのように説明するか、どんな選択肢を提示するか、契約や引渡しまでどう進行管理するかには違いが出る可能性があります。不動産取引では物件そのものだけでなく、ヒアリング、調査、説明、提案、進行管理という「判断までの過程」も重要です。同じ物件を扱っていても、買主や売主が得られる判断材料まで同じとは限らないため、「どこから買うか」「どこへ売却を依頼するか」を考える際には担当者の説明内容まで確認することが大切です。
Q2. 不動産売却では査定額が一番高い営業マンを選べばいいですか?
A. 査定額が最も高いという理由だけで営業担当者を決めるのではなく、その金額の根拠と売却方法まで確認することが重要です。不動産会社によって査定額が異なることはありますが、高い査定額を提示されたからといって、その価格で売れることが保証されるわけではありません。「なぜこの査定額なのか」「どの成約事例と比較したのか」「いくらで売り出すのか」「問い合わせが少ない場合はいつ販売方法を見直すのか」まで確認すると、査定額の考え方が分かります。売却は査定で終わるのではなく、広告、問い合わせ対応、内見、条件交渉、契約、決済まで続くため、金額だけではなく売却までの進め方を説明できる担当者かを見る必要があります。
Q3. 家を購入するとき、営業マンによって何が変わりますか?
A. 不動産購入では物件を紹介することだけが営業担当者の仕事ではありません。購入前には価格だけでなく、権利関係、道路、法令上の制限、管理状況、契約条件、住宅ローンなど多くの確認事項があります。同じ物件でも、すぐ購入を勧めるのか、購入目的や資金計画、希望条件、将来の住み替えまで確認したうえで判断材料を整理するのかによって、購入前に把握できる情報には違いが生じます。ただし、すべてを営業担当者任せにするのではなく、買主自身も現地を確認し、分からないことや気になることについて説明を求めることが重要です。「物件を見つけてくれたか」だけではなく、「購入を判断するために必要な情報を整理してくれたか」という視点で確認すると担当者を比較しやすくなります。
Q4. 賃貸でも不動産会社や営業マンによって部屋探しは変わりますか?
A. 同じ賃貸物件であれば間取りや家賃、所在地などの基本条件が担当者によって変わるわけではありませんが、希望条件の整理や物件を探す順番には違いが出ます。家賃だけを見るのか初期費用まで確認するのか、通勤時間と広さのどちらを優先するのか、入居希望日から逆算するのか、審査条件を先に確認するのかによって探し方は変わります。ペット、勤務形態、転職直後、急ぎの入居など条件によって確認する内容も異なります。紹介された物件数の多さだけではなく、「絶対に必要な条件」「できれば欲しい条件」「なくても困らない条件」まで整理できているかを見ることが、効率よく自分に合った部屋を探すポイントです。
Q5. 不動産の営業マンを選ぶときは何を確認すればいいですか?
A. 「話しやすい」「感じが良い」という印象だけではなく、説明の理由と根拠を確認することが重要です。質問に対して分からないことを曖昧に答えていないか、価格や費用など数字の根拠を説明できるか、メリットだけでなく注意点も伝えているか、こちらの希望を確認する前に結論を押しつけていないか、契約を急ぐ理由を具体的に説明できるか、次に必要な手続きまで示しているかを確認します。複数の不動産会社で提案が違った場合も、答えだけを比較するのではなく「なぜその結論になったのか」を聞くことで判断しやすくなります。不動産の営業担当者を選ぶ基準は、何でも知っていることではなく、自分が判断するために必要な根拠、注意点、選択肢、次の流れまで整理して説明できるかどうかです。
不動産会社や営業担当者を比較するときは、答えだけではなく、その理由と根拠まで確認してみてください。判断材料を整理することが、自分に合った不動産取引への第一歩です。
住まいは、知らないまま決めるものではなく、理解したうえで選ぶものです。
その違いが、未来の後悔を減らします。
株式会社Courageは、
条件だけでなく、街の空気やこれからの時間まで含めて考えます。
街と人が重なり合うとき、そこに暮らしが生まれます。
まずは、現在の不動産の売却相場を把握し、
売却か保有かの判断材料にしてみてください。
株式会社Courage公式ブログ
『College Chronicle』
Courage不動産のホンネと裏話
Courage猫神話(キャラクター紹介)はこちら
https://www.corporation-courage.co.jp/CourageCatMythology/
次回テーマ
『成功事例』
2026年9月25日 配信予定
どうぞお楽しみに。
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※本記事内の価格・期間・コスト等の数値は参考例であり、実際の条件は物件ごとに異なります。
参照資料
国土交通省「宅地建物取引業法 法令改正・解釈について」
国土交通省「宅地建物取引業法の概要」
公益財団法人東日本不動産流通機構「住まいを売りたい」
公益財団法人東日本不動産流通機構「媒介契約制度」
東京都住宅政策本部「不動産取引の手引き」
